2014年08月14日

「東京都東村山市の地酒蔵を訪ねる」2014.3.31

東京の大学に通っている娘が暮らす埼玉県所沢市近くに東村山という町がある。
ここに旨い地酒の蔵がある。「屋守」という銘柄の酒で、大阪、福島聖天通りの「旨味食堂」という居酒屋で初めて飲みファンになった。スッキリとした味わいの酒で、バランスが良く、どんな料理にも合う。初め「屋守」を「やもり」と読み、てっきりそうだと思っていたが正しくは「おくのかみ」だった。しかし、ラベルには何とあの「ヤモリ」の絵が添えられているのだ。
地酒好きの両親に娘がこの蔵の酒を送ってきてくれたことがある。「屋守」ではなく、「東村山」という酒だった。少し米っぽいが、この酒もなかなかの味である。
妻は昨年、娘がハイツに入る時上京し、引っ越しの片づけが終わった後、娘と二人でこの蔵を訪れた。蔵はあいにく休みで外から眺めただけだったそうだ。・
春休み、旅行を兼ねて娘に会いに行くことにした。一泊目は娘と妻と三人で秩父に泊まり、二泊目は娘の住むハイツに泊まる。三日目は東村山のこの蔵を訪ねる。そんな旅程を組んだ。
旅の三日目、朝9時半には西武新宿線、東村山駅に着いた。タクシーで「屋守」の蔵、豊島屋酒造に行く。

金婚1.JPG

事務室に入ると女将さんが出てこられた。
「大阪から「屋守」を求めて来たのですが」
「『屋守』は小売りしてないのです」。女将はそう言って「屋守」を取り扱う酒販店を記した紙を私達に持って来てくださった。
「『東村山』か『金婚』ならお売りできます。朝からですけど試飲されますか?」「ぜひお願いします」
女将さんはカウンターに「東村山」と「金婚」の幾種類かの瓶を並べた。
「東村山」の味は大体分かっていたので先に「金婚」を飲んだ。フルーティな味わいで美味しい。
「『金婚』は『屋守』に近い造りです」
「ここの蔵は古くからやっておられるのですか」
「創業400年になります。江戸の神田・鎌倉河岸で初代が酒屋と一杯飲み屋の商いを始めたということです。この酒蔵は昭和の初めに造られました。水は富士山から流れる伏流水を使っています」
「へエ!そうなんですか?こんな所にまで富士の伏流水が流れているのですね」
「東村山」も飲ませてもらい、女将さんと話を交わした。
「金婚」が美味しかったので純米無濾過生原酒を買うことにした。妻は「東村山」の純米吟醸を注文した。
「全国の酒蔵を巡ってエッセーをブログに載せているのですがよろしいでしょうか?」「どうぞどうぞ、蔵の庭にあるタンクと煙突を他の方も載せたりされています」
門を入った時、正面に「金婚」の大きなタンクと長い煙突が目の前にそびえていた。

金婚2.JPG

豊島屋酒造がある辺りは駅から少し離れており、畑地などが拡がるのどかな所だ。
北の方に小高い丘陵地帯が見え、雑木林になっている。駅でもらったマップには八国山緑地とあり、尾根沿いに遊歩道もあるようだ。
「あの辺りを少し歩いてみたい」。念願の蔵に来れて満足そうな妻が言う。
武蔵野台地をそぞろ歩くのもいいだろう。
駅とは反対方向の丘陵の方へとゆっくりと歩き始めた。
posted by yoidore at 14:25| Comment(0) | 連載